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それで、また会ってる。

第1章 冷たい手



彼のプロフィールが気になりつつも、以前よりは仕事に集中して一日を過ごすことができた。
夜、帰宅途中に夕都に連絡した。待ち合わせ場所に指定した駅前で彼を待つ。
「とーしきサン! お仕事お疲れさま!」
「おう。お疲れ」
今朝と変わらないはしゃぎっぷりだ。数分と経たずに現れた歳下の現“恋人”を見て、何故か少しホッとする。
「夜飯はどうする? どっか入って食べてくか?」
「うーん……いや、飯は家がいいな。帰ろうぜ」
確かに、結局は家が一番寛げる。夕都に同意して家の方角へ向かった。
「ところで、いつまで眼鏡かけてんだ」
「あっ忘れてた。俺学校じゃいつもかけてっから。目立たないから良いんだよな」
夕都は眼鏡を外し、ポケットにしまった。

「……そうだ、お前ってかなり頭良いんじゃんか。学校の事ちょっと調べたんだけど、ビックリしたぞ」
「……」

そこは普通に褒めようと思ったんだけど。
夕都の反応はなかった。どこか上の空で、違うことを考えているように見える。
「夕都?」
「……わっ!」
少しばかり強引に、夕都の肩を引き寄せた。もちろん周りに人がいないからやったんだけど。
────変だな。

「夕都、こっち来い」

街灯のない真っ暗な駐車場の奥に入り、夕都の唇を奪った。
「ん……っ?」
ただそれだけなのに身体中が熱い。
自分からやりだしたのに、このままでは止まれない気がして怖かった。
「なんだ。俊紀さんも俺に会えなくて溜まってたのか」
「うるさい」
癪だが彼の言うとおり。場所も選べないほど余裕が無い。
「……ホントに、悪い毒に当たっちまった」
「っあ!」
ベルトを緩まし、下着の中に手を差し込まれた夕都は身体を小さく折り曲げた。
「と、俊紀さん、まさかここでやんの? ちょっとハードル高くない?」
「そうだな。じゃあ俺はやらない」
短く答えて、夕都の熱くなった性器をズボンから取り出した。
「お前だけ気持ちよくしてやるよ」
「は、えっ!?」
夕都の昂った性器を、昨日のように擦り始めた。ちゃんと気持ちいいか不安だったけど、
「あは、勃ってきてる」
「……っ」
夕都の性器は手の中でどんどん大きくなっていく。自分の愛撫で感じていることがわかって、ちょっと嬉しいぐらいだった。






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