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それで、また会ってる。

第1章 冷たい手



「あ……っ」

熱い息を吐き出し、夕都は背後にあるフェンスに手をかける。その崩れそうな身体を俊紀は何とか支えた。
内腿が震える。声を出したい衝動を堪え、夕都は自身の唇を噛んだ。
やばい。気持ちいい……。

「俊紀さん、も……しようか?」
「俺はいいって。お前だけ」

俊紀は夕都が手を伸ばそうとするのを止め、逆に彼の下半身を刺激する。
「とりあえず今はこいつをどうにかする方が先だろ?」
身体中に電気が走ってるかのような。快感に対する期待と興奮に支配されていく。不敵な笑みを浮かべる恋人にゾクゾクする。
夕都は声を圧し殺していた、その手をわざと口から外した。こういうスリルを楽しみ出したら終わりだって、我ながら苦笑してしまう。
無人の駐車場で、途切れ途切れに甲高い声が漏れる様になった。
「何か、そうやって苦しそうに耐えてるお前を見てんのも悪くないな」
「うえぇ、俊紀さん、何でそんな変態になっちゃったんだよ」
「どう考えてもお前の影響だろ」
ゲンナリした様子の夕都をフェンスに押しつける。

「でも、気が変わった。入れてもいいか」
「はっ!?」

流石の夕都も限界は分かるようで、顔を青ざめて全力で手を横に振った。
「無理無理、歩いて帰れないから!」
「じゃ、俺がおぶってってやろうか」
「それはもっと無理!!」
夕都はズボンを引き上げようとしたが、俺は彼のベルトを外し、難なく足元まで下げた。
「ちょっ……! それは良くないよ、誰か来た時すぐ対応できないじゃんっ」
「なんだ、お前もたまにはマトモなこと言えるんだな。……でもホラ、お前があんあん言ってるから俺も我慢できなくなっちゃって」
意地悪のつもりで言うと、夕都は露骨に困った顔を浮かべた
「でも、立ったままヤるなんて今の俺には無理だし」
「確かに、それはやめような。さすがに……無理言って悪かった」
俊紀は咳払いをして、自分のベルトを締め直した。
「でも処理はしないとだろ。こんな状態のままじゃ結局帰れないんだから」
「う……」
股間を膝で押し上げると、夕都は気まずそうに後ずさった。夕都のそこは確かに膨らんで、外からの刺激を求めている。

「一緒に擦ってイクだけにしよう。心配しなくても、それ以外は本当に何もしないから」






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