16歳に恋する23歳の俺。
第7章 デート
着いた場所は
目の前に海が広がる、自然がいっぱいの公園。
「ここ、俺好きなんだ」
そういいながらシートベルトを外す大地さん。
あたしも外してドアを開け、車を出る
体の中に入ってきた空気は
海の潮と木々の香り。
全身を使って息を吸うと
なんだか悪いものが出ていった気がした。
「優美花ちゃん、少し歩こうか」
少し先を歩く大地さんに
あたしはてくてく着いていく。
今すぐ抱きつきたい衝動に駆られてしまうが
その思いを逸らすように海を見た
会話がなくなって、気まずくなったので
あたしは大地さんに話しかけた
「めっちゃいいとこですねっ」
「でしょ?
なんかもう全部嫌になった時は
よくここ来るんだ
てか、ここ人に教えたの初めてかも」
後ろを振り向いてニコッと笑い、
また前を向き、歩き始める
“初めて”…
あーもう、それ反則だよっ