テキストサイズ

猫かぶりめっ!

第12章 何もできない



私はその場に居たくなくってたまらずリビングを出て部屋に向かった




「うめのん!!」




後を追ってきてくれるのはジュンジュン





横を通りすぎても目も合わさない湊







自然と涙があふれた








バタン…





部屋にはいるとジュンジュンも入ってきた





「ご、ごめんねジュンジュン…やっぱりしんどいから寝るよ(苦笑)出てくれるかな?」





涙を拭いてジュンジュンにそう言った






ギュッ








ジュンジュンは私を抱きしめた






「ちょっと!や、やめて///ほら、私疲れたの」






離れようと押した手を握るジュンジュン







顔を見上げると





泣きそうな顔






「泣かさないわ…」




「ん?なんて…?」





「うめのんを俺なら泣かさねぇ…!!俺にしとけよ…」






涙を流したのはジュンジュンで



私に優しいキスをした







ポロポロ…







私の目からも涙が溢れた






「ごめんなさい…ごめんなさい…私、私…」






「言うな…わかってるから…うめのんの気持ちは…ごめん。手出さねぇって約束したのにキスしちゃったな。」





首を横に振る私






「まだ答えは言わないで?ほら、もうすぐ1ヶ月…最後まで期待させて?それに…こんなの言いたかねぇけどさ、うめのん本気でアイツが女優と付き合ってると思うか?俺は何かあると思う。まぁ今日はゆっくり寝なさいね?じゃあね」







ジュンジュンは部屋を出て行った







優しいねジュンジュンは







いっそジュンジュンを好きになれたらよかった…









ストーリーメニュー

TOPTOPへ