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FREE BIRD

第55章 進の急変

「気づいた?」


進はゆっくりと私の存在を確認し、安心して微笑んだ。


「悪かったね、心配させて」


「そんな事…」


力なく進が私に手を伸ばした。


私はその皺だらけの手を取り握った。


「大丈夫よ。少し入院して休んだら帰れるって」


「美穂がいてくれて良かった」


「あたりまえじゃない」


ちょっと弱気な進に、めいいっぱいの笑みを見せた。



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