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FREE BIRD

第58章 夫婦

少女に恋した中年が静かに身を引き、少女の恋のキューピットになる話だ。


読んでいくうちにのめり込み一気に読んだ。


読み終わった時は、涙が溢れ啜り泣いた。


「美穂?」


私の啜り泣きに進が目を覚ましてしまった。


「どうした?」


「ごめんなさい、起こしちゃった。

この本あんまりにも切なくて泣けちゃった」



進は私に手を伸ばし、私の手を握った。


「泣けるよな。それ…

俺もホントは美穂を解放するべきと思うよ。

愛してるなら、美穂を自由にするべきなんだ。

君はまだ若いんだから。

でも俺は我儘でさ、君を手離したくない。

君を最後まで、見ていたい。

ごめんな、美穂…」

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