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FREE BIRD

第59章 一滴残らず

…誠side…

美穂さんから連絡があったのは夕べ、オープン一週間前だった。


珍しく会いたいと甘えたメールでちょっと驚いたが単純な僕は素直に喜び、逢瀬に応じた。


朝から早々に仕事を片付けいつもの待ち合わせ場所に向かい、いつものように美穂さんを見つけ、いつものようにホテル街へと行き急ぐ。


だけど、今日の美穂さんはいつもより念入りに化粧し、一段と美しい横顏だ。


それがなんか色っぽくも見え、悲しげにも見えた。





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