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FREE BIRD

第61章 別れの通達

初めて、美穂さんの向こう側の苦しみを知った。


僕が目を背けていた現実に美穂さんは独りで苦しんでいたんだ。


情けないヤツだ。


自分のベッドにドスンと座って頭を抱えてしまった。




ああ…僕は振り出しだ。


何にも変わっちゃいない。


いつもこの小さな部屋で一人なんだ。


美穂さんはご主人の所に戻ったんだ。


僕じゃなく彼を選んだ。


そして僕も彼女を受け止める器ではない。


そうしたくても出来ないんだ。



悔しくて

もどかしくて

悲しくて

切なくて

寂しくて


やっぱり悔しくて…






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