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三日月の夜に

第5章 確信

花織は寝室へ行った。


星夜は、生まれてはじめて、こんなにも孤独だと感じた。

妻も、ルナも、いない…………。


翌朝、花織は笑顔だった。


「ありがとう。あなたのこと、応援してるわ。その彼女のこと、いつでも相談にのるわ。あなた、女心なんてちっともわかってないんだから」


出会った頃のような空気が、二人を包んでいた。


別れることでしか、あの頃に戻れなかったなんて。


きっと、これが二人にとって一番いい関係なのだろう。

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