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Side作者


――ピピピピ、ピピピピ――

アラーム音が鳴り響く中、心に闇を抱えこんだ青年は学校へ行くため、準備をしていた。まるで、さっき考えていた夢のことなどなかったかのように。

「それじゃあ行きますか。どうせ、自己紹介だけだと思うけどな」

彼の名は、漆　境夜（うるし　きょうや）。神に逆らい続ける異能者だ。

そんな彼は今日、この世界で一番大きいと言われている光学園に転入することになっていた。

――この世界、グランディオンは最も弱い世界と呼ばれている。

元々世界はたくさんあり、名前と番号がつけられている。名前はその世界に似合った名前を。番号は、強い順に。

神が作り出した世界は全部で1500。そのなかでも此処、グランディオンは一番弱く、1500番だった。

世界の秘密を知っているものが産まれた世界の番号を聞き、返ってきた答えが1500番だったなら絶対勝てると確信できるほど、番号の差とは絶大なものだった。

だが、そんな1500番のグランディオンで生まれ育ちながら絶対的な力をほこり、全ての親である神をも凌ぐ男がいた。

そう、神をも凌ぐ男とは境夜のことだった。境夜は、自分が生まれそだったこの世界に転生と異能の力を駆使し、帰ってきていた。