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齟齬

第5章 5




ひと言でいい

僕は声をかけたい。


僕が

「いかないで」

そう言ったら

母はずっと僕の傍にいただろ。


僕の運命も変わっていただろう。


叶うはずのない

願が

胸を苦しめるんだ。


そして


玄関で母を見送る。


最後の母の姿を・・・



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