
いろんな…H
第6章 幼なじみ
私の勢いに先に来ていた親友の由香(ゆか)ちゃんが驚いた顔で
「美羽どうしたの…?」
隣に来て私の顔を覗きこんだ
(あっ…心配かけちゃう)
とっさにまた笑顔をつくる
「何でもないの!ハハっ…颯ちゃんが忙しそうだからさ」
笑う私を見ながら由香ちゃんは
「はーっ」とため息をついて
「沙雪先輩のことなんじゃないの…?あんまり余裕でいると…とられちゃうよ~」
冗談めかしてそう言った
(余裕なんかない…!)
一瞬曇った私の表情を見て
「変わりたいって思うなら…美羽がまず変わらないと…誰も変えてはくれないよ」
真剣な顔で言葉を選ぶようにそう言った
(由香ちゃん…何でそんなこと…)
ぐちゃぐちゃした気持ちが胸を埋め尽くしたが
「そうだよね~!いっそ颯ちゃんを襲っちゃおうかなぁ」
笑って答えた
由香ちゃんは眉をひそめて
また「はーっ」とため息をついて
「それも…いいかもね」
そう言って席に戻ってしまった
