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海蛍

第15章 今更ながらの“初めまして”

「何やかんや今考えたって無理っしょ


と箱の中から納品された雑貨達を出しながら香奈ちゃんが溜息混じりに言った。


「両方と同じ屋根の下に住んでて答え出すって相当な事がないと難しいんじゃないかな?」


と雑貨を取り出す手を止めて私の方を見る。


『そう・・なのかな。』


「ホントの蛍の気持ちは遥人君が居なくなる時に分かるかもだね。」


と言って香奈ちゃんはバックに入って煙草を手に取って火をつけた。



・・・あの香奈ちゃん。




さっき働けって叩いた癖に!


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