
許嫁から始まる恋
第9章 EPISODE #9
私が言い終える前にふわっと
煙草の匂いが遥の匂いが私を包む。
私、遥の腕にスッポリと収まって
抱き締められてる。
「小春のお守りは俺の役目だからね」
「お守りって…私、子供
じゃないんですけど」
「俺から見れば小春は
まだ子供だよ」
遥は私を抱き締めてクスクスと笑って
いるけど私は遥に恋をしてるから
余計に意識しちゃうし心臓はドキドキ
言ってる。
遥は私から離れる。
「よし。帰るか」
「うん」
本当はもう少し抱き締めてて
欲しかったけど、一緒に居られるから
十分だよね。
