
許嫁から始まる恋
第2章 EPISODD #2
「…。」
「…。」
扉が開いた事に若干驚く私。
そして、扉を開けた鮫島 遙は私を
見下ろす。
「何か?」
「あ、未来先生が校内を案内して
あげってて言われたから来たんです」
「…。」
何故無言になるんだ。
鮫島 遙は私から視線を反らし、
考えている様子だ。
「わかった。じゃあ、案内してください」
鮫島 遙は私の横をすり抜け、
職員室の扉を閉める。
「じゃあ、案内お願いします」
私に頭を軽く下げて、愛想笑いをする。
「わかりました」
私は気にせずに鮫島 遙の横を通り過ぎ
職員室から一番近い2階の図書室へと
向かう。
