
許嫁から始まる恋
第4章 EPISODE #4
プロポーズって…。
私が遙にプロポーズをしたって事?
あり得ない。
「小春が覚えてないのは無理もない
小春はまだ幼稚園児ぐらいだったから」
私は遙の呆然としていた。
―ピンポーンッ…
いきなりインターホンが家の中に響き渡る。
だが、私はそれ所ではない。
だって、プロポーズだよ?
普通、男からプロポーズをするのは
わかるが女の私からするなんて…。
私が思い悩んでいる間、遙はソファから
立ち上がり玄関へと向かう。
遙は玄関の扉を宅配物を受け取り、
リビングへと戻ってくる。
「小春、開けていい?」
「え?」
私は現実へと戻り、一個の宅配物に
目をやる。
そして、遙を見ると一通の手紙を
持っている。
「なにそれ?」
私は遙が持っている手紙を指差す。
