
許嫁から始まる恋
第4章 EPISODE #4
「拝啓 東雲 小春様。
このウェディングドレスは私の祖母の
代から使っています。
遙と式を挙げる際は是非、この
ウェディングドレスを使ってください。
遙母より」
「…。」
待て。いつ誰が式を挙げると言った。
私は遙と結婚する気はないぞ。
そして、何故今送ってくるんだ。
遙は手紙を私に差し出し、私は
手紙を受け取り目で読む。
正に遙が先程言っていたとおりだった。
私はずーんと落ち込み手紙を置いて、
箱に蓋をした。
「私、絶対に遙と結婚しないから」
立ち上がり、リビングを出ていき
部屋に向かい、部屋に籠る。
本当になんなんだ。
それにプロポーズは子供の時にしたのに
なんで、それを親が覚えているんだ。
最悪だ。
