
許嫁から始まる恋
第5章 EPISODE #5
黒い影は小春だった。
肩を上下に揺らしながら、規則正しい
呼吸をして寝ていた。
しかも、制服のままで。
「着替えぐらいすればいいのに」
俺は、ベッドで寝ている小春の頭を
撫でる。
そして、ベッドの端に座る。
俺は、大人びた姿の小春にまた惚れて
しまう。
「うわー。襲いてぇ。」
これぞ男の本音だ。
好きな女がベッドで無防備に寝ている
姿を見たら襲いたくなる。
でも、今、ここで襲えば確実に嫌われる。
耐えなくちゃならない。
俺、耐えれるかなぁ?
