
許嫁から始まる恋
第6章 EPISODE #6
美味しい。
小春の口から出たその一言。
嬉しい。
多分、小春の言うことは全部
嬉しいだろうな、俺。
俺は、そのために料理を覚えたも同然。
小春の笑顔と驚いた顔が見たくて
出来ない料理を必死に勉強したり
実践したりした。
その結果、料理が得意分野になった。
小春が食べ終わるまで、頬杖をつき
小春の食べている姿を見る。
「なんで、知ってるの?」
小春から急に問いかけられる質問。
多分、バナナオレの事だろうな。
小春からすれば気になる質問だ。
「知りたい?
小春、小さい時からずっと
飲んでいるから知ってるに決まってる」
