
許嫁から始まる恋
第7章 EPISODE #7
「ブレーカーはどこにあんだろ?
小春に聞くか…」
一人でブツブツ呟きながら、部屋を
出ていき小春の部屋をノックする。
ノックしても小春の返事がない。
「…小春?」
扉越しから声を掛けても、
返事がない。
ドアノブに手をかけようとすると、
ふいに扉が開いて後ろに倒れ、
壁に頭をぶつける俺。
「いってぇ…
小春、怪我はない?」
壁に頭をぶつけた所を手で押さえて、
俺の体にしっかりと腕を回している
小春を見る。
小春は俺の服に顔を埋めながら
小さく頷く。
俺は、ホッとし体を起こすが
小春は一向に俺の体から離れない。
「小春?」
