
許嫁から始まる恋
第7章 EPISODE #7
「そ、ばにいて、よ…」
一人で葛藤していると、小春は
上目遣いで俺を見る。
「ー…っわかった///」
上目遣いは駄目だっつうの。
俺は、小春から顔を反らし
小春の隣に座る。
心臓、うるせー。
さっきの小春の上目遣いで余計に
意識してしまうし、抱きつかれてるし。
俺、どうすればいい訳っ。
雷は未だに鳴り続けて、
雷が鳴るたんびに小春の肩はビクッて
揺れて、俺を力強く抱きしめる。
そんな可愛い行動したら、余計に
俺、小春を"好き"になるよ。
小春は俺の事、嫌いでもいい。
その代わり俺は、小春にずっと片思いを
させてもらうから。
いつか、きっと俺の事見てくれたら
嬉しいんだけどな。
俺は、雷の音に震え続ける
小春の小さな体をギュッと抱き締めて
落ち着かせる。
「小春、怖くないよ。
俺が、傍にいるから」
