恋の居場所
第26章 秘めた想いの真実
「妃巳架ちゃん、ユマちゃん疲れてたみたいで寝ちゃった」
寝ずにあたしの帰り待ってたんだもんね
「それでさ..春樹君から色々聞いたでしょ?」
美奈知ってたの?
窓の外を眺めながら口を開いた
「実はあたし春樹に何度もフラれてるんだ..
どうしても忘れられないって妃巳架ちゃんの事」
それからあたしは全てを聞いた
あたしと春樹が付き合ってる時に
春樹が美奈にあたしの話ばっかしてた事
春樹が寂しい思いをずっとしてた事
それで美奈は寂しい思いをしている時に春樹を慰めてあんな事になってしまった事
美奈がどれだけ春樹に想いを届けても断り続けていた事
「春樹君は浮気なんてしない人だけど寂しい気持ちが我慢出来なかったの」
やっぱりあたしは人を傷つける事しかしてなくて自分だけが幸せになろうとしてたんだ
「正直あたしは妃巳架ちゃんが憎かった
春樹の事大事にしてないのにあたしは妃巳架ちゃん以上の存在になれないって」
自分の知らない間に涙を流してた人が居た
「でね、今回のこの旅行は春樹と全てを打ち明けたいって思いで無理矢理着いてきた」
あたしが恋なんてしなければ
きっと誰も泣くことなんてなかった
自分の脳天気さが憎いよ