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それでも、私は生きてきた

第56章 こんな私でも…

逮捕直前まで、
SNSやメールで梨花とも拓磨とも連絡を取っていた。

逮捕の時から突然の音信不通に皆、心配していた。と、
聞かされた。


今どこにいるの!?行くから!梨花も会いたがるはずだ!


拓磨の一言は、
消えない絆を証明してくれた。

皆に会いたい
皆のところに帰りたい


その言葉さえも、
また、
飲み込むしかなかった。


会えないよ。ごめん。



高校時代のグループは。

梨花。
英治。
拓磨。
翔太。
私。

女2人。男3人。
高1から、いつの間にか大人数の男子グループの中に梨花と私は一員になり
いつの間にか離れて戻りを繰り返し、
5人におさまっていた。


高校のすぐ近くの小さな公園。

夏も冬も
暑い寒いと騒ぎながら、
煙草を吸って遊んで喧嘩して…

バカらしいふざけ合いが楽しかった。


あのグループは
今、

どこにいるの…?




こんな私でも帰れるの…?



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