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『ママ』

第6章 親戚の目

でも…自閉症とは、言ってない私が悪いかもしれない…。

でも…。
身近な人に

『子育てが悪い』

と言われたのは、すごくこたえた。


それからトイレで泣くだけ泣いて、顔を洗ってから真の元に戻った。

親戚は各自、話したい人と話していて真は皆の席に置いてあった箸置きを集め箸置きでバリケードを作っていた。

真以外は人と話していて、私の目には真がぽつんといるようなそんな気がした。

同じ部屋に何人もの人がいるのに真の周りにはだれもいなくて…。

って…私が真を一人にしたんだ。

真が人と関わるのが苦手ってしりながらも…。


『真?ごめんね。』

と小さく声をかけ、バリケードの外側に私は座った。

すると真は立ち上がり真一人分しかなかったバリケードを私と真の二人分のバリケードにしてくれた。

真が私を守ろうとしてくれたのかわからなかったけど…

私には真が守ろうとしてくれたと思い嬉しかった。

真はよく自分を物で囲むが、人を入れたのはこれが初めてだった。

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