
本当の恋
第7章 お互いの…
side→海
雪と歩いていたら後ろから声をかけられた。
それは隅岡君で…
私の定期を持っていた。
…いつ落としちゃったんだろう?
そう思い差し出された定期にお礼を言った。
普通の会話。
このすこしだけの会話でも私はうれしかった。
やっぱり隅岡君は優しいんだなぁ…
走って届けてくれたし。
もう少し話していたい…
だけど隅岡君は
「じゃあな。」
といい帰ろうとした。
2、3歩先を歩いたら
くるりと私の方を向いた。
そして
私に気をつけろよな
と言った。
…心配してくれてるの?
そんな隅岡君の頬は少し赤く染まったような気がした。
