小心者の恋事情。
第17章 伝えたい。
あの日、
…土方に、ライバル宣言された時。
あいつのケイタイの画面には、 あどけない寝顔の栞菜がいた。
それが何を意味するのか。
栞菜は、
土方のもんになっちまったのか…
でも、゛ライバル ゛っつーことは、栞菜は土方のこと好きじゃないのか。
混乱と苛立ちで、
頭がおかしくなりそうだった。
でも…
俺は、ライバルと言ったあいつに勝てるもんは…ひとつもない。
高校んときだってそうだ。
いとも簡単に、俺のポジションを奪っていく。
現に…栞菜から距離を置いた時も、
栞菜の隣りにはあいつがいた。
悔しい。
諦められる訳ない。
ちゃんとしたとこに就職して、自信つけて。
栞菜に会いにいく。
栞菜。
もう、好きって言ってもいいか?
お前のまえで、男の俺を出してもいいか?