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小心者の恋事情。

第8章 不思議な感情。


昨日の夜のはなし。

奥田くんといつもの場所で待ち合わせしてました。


メールもいつも通り、いたってシンプルなやりとりをしてましたし、
特に違和感もなく、そこに立ってたんです。


したら、


「泥棒っ!!!」

いきなり目の前に現われた女の人が私に向かってこう言って来たんです。

ビックリするでしょう?

『な、なにか盗まれたんですか?
犯人、一緒に探しましょうか?』

これでも私、中高、陸上部だったので、足には自信がありますからね!




するとその人は、
びしぃーっと私を指差して、

「カズキのことたぶらかしたのあんたでしょ!!」


…お気付きの方も多いとおもいますが。


『あの…カズキってどなたでしょう?』


そんな名前の人と関わった記憶はございません。


「はぁ?!あんたしらばっくれるつもり?

てか状況わかってんの?!」

バイーン!!


と一発、

ハンドバックでどつかれてしまいました。

普通この場合平手うちだと思います。


「二度とカズキに近付かないで!!!」

ヒステリックにそう叫ぶ女性の目には涙がいっぱいたまってました。


『あの…カズキって…』

「奥田よ!
あんたが浮気してた!!」


・・・・なんと!
つーことは嫁出現か!!

しかし浮気…とはまたちがうお友達なんです!

なんて、この人を見ていたら口が腐っても言えないくらいの形相で。


『すみませんでした。
二度と近付きません。』


この言葉がベストアンサーだと瞬時に判断しました。



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