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寝取られ漂流記

第4章 16歳秋

「お待たせー」


遊園地の近くの駅で由井と一緒に降りるともう俊哉達が待っていた。


「遅いぞ」


雅章君は少し不機嫌っぽい。
遅いって言ったけど約束の時間には間に合ってるんだけどなぁ。


「雅章、そんな言い方ないだろ。
時間には間に合ってるし、
女の子は準備に時間かかるもんなんだよ」


すかさずフォローを入れる俊哉。
その辺りは流石だなって思う。


「んで、どっちが由井?」
「あ、あたしです」


雅章君に聞かれてあたしの少し後ろにいた由井が口を開く。


普段とは違ってめっちゃ緊張してるのがこっちにも伝わってくる。


由井、大丈夫かな。


「そっか。んじゃ行くか」


由井の近くまで歩み寄ると乱暴に腕を引く雅章君に、
由井はなんとか付いて歩く。


あたしは思わず俊哉と目を合わせた。
大丈夫かな、今日。

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