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Pour mon cher -涙の先に-

第73章 Pour mon cher -涙の先に- Ⅱ

思わず、じーっとその“モノ”に集中してると




「いらないわけ?」



再びポケットに収められそうになって慌てて




「い、いる!いる!
いるに決まってるっ!!」



必死に猛司の腕の動きを阻止すると、プッと笑う。




「必死か。」




私の右手を取って“安物だけど”て照れ臭そうに薬指に嵌めてくれた




【Pour mon cher】




と掘られたシルバーリング。





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