Pour mon cher -涙の先に-
第15章 嘘と過去
――――数日経ったある日。
「ちょっと。朝から憂鬱満載?!」
机に俯せ項垂れてる私と対照的に元気な美鈴。
「朝から元気だね?」
「朝から死んでるね?」
言いながら私の前に座り向き合う。
「だって…。」
そう。
あれから先輩とは普通にメールしたり電話したり。
相変わらず【先輩】って呼んでしまう私にツッコミが入るんだけど…
どうも…何だろう?
先輩は【先輩】っていう雰囲気なんだよなぁ。
だからたまに【猛司】って呼ぶけど殆ど【先輩】な私。