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Pour mon cher -涙の先に-

第28章 VS 2

そう言って横からギュッと肩を抱き寄せ歩く美鈴の声は震えてて。



「美鈴ちゃんも。まだ泣いちゃダメ」



東先輩にツッコまれてた。



「分かってますよ。1番泣きたい愛に我慢させてんのに私が先に泣けるわけがない。」




美鈴…‥




美鈴と東先輩の優しさに触れ、更に涙が溢れそうになるのを必死で、必死で我慢して歩く事数分



急に先輩の上着が頭からなくなり、同時に前からふわっと優しい温もりに包まれる。



「愛…ごめん……辛いのに、泣きたいのに我慢させてごめん。



こうなるの少し分かってたのに止めなくてごめん!」



そう言って美鈴が私より先に泣いた。





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