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Pour mon cher -涙の先に-

第30章 俺の選択と決断

「じゃぁ何で手放すんだよ!!

泣かせたくないんなら、自分の手で守ってやりゃいいだろうが!!」



怒鳴る東の声でギャラリーもどんどん増えて。


東を取り押さえてる林原達の顔は状況を把握してるみたいで辛そうな顔を俺に向けてくる。



自分の手で‥‥


出来るものならそうしたい。


だけど、自分自身が分からず自分自身守れてない俺が彼女の事なんて心から幸せになんてしてやれるわけがない。



いつまでも愛と愛の間で揺れ動く情けない男のまま居ても、その方が彼女を苦しめるだけ。


それなら‥守ってくれる奴に託すほうが‥‥‥。



俺はもう1度東に彼女を託そうと顔を上げた瞬間


「愛ちゃん‥」


東の声にビクッとする。


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