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Pour mon cher -涙の先に-

第35章 名前

「愛ちゃん、待ってよー!」



後ろで甘えた声出す先輩を無視して歩く。



「ごめんって。待ってってば」


「知りませんっ!」



ごめんって言いながらまだ笑ってるじゃんっ



「待って」


「うわっっ」



突然、目の前に現れて



「俺にとってはそんな所も長所なんだもん。

俺には愛ちゃんの短所なんて全くないんだから。」



ねっ?ってふわりと優しく微笑みながら軽く頭を撫でる先輩。




優しい笑顔でそんな事言われると許すしかないわけで。



「許してくれる?」



の言葉にコクリと頷くと、ホッと息をついて親指をクイッと歩く方向を指して



「行こっか」



笑顔で歩き始めた。

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