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Pour mon cher -涙の先に-

第49章 球技大会

俺も直ぐ様、愛ちゃんの傍まで駆け寄ろうとした。



でも、何故か体がその場で固まって動けず‥



気持ちは直ぐ様彼女に掛け寄って抱き抱えて保健室に連れて行ってやりたいのに‥



その間にも、既に愛ちゃんは猛司に抱き抱えられてその場から離れようとしてて。




俺が彼女を抱えてやりたかったのに、猛司に取られて。






‥俺の心がザワザワと騒ぎ出す。






そんな俺と彼女を抱えた猛司が目が合った。





―――その瞬間。





周りの音は遮断され、感じるのは俺と猛司の視線のみ。





時間にすればほんの2~3秒だろうけど

俺には1分にも2分にも長く感じるほどお互いの視線を外さず


ただ、お互い無言で視線を合わせる。








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