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Pour mon cher -涙の先に-

第51章 理由と彼の心と私の心

「そ、そうなんですか・・」


この一言を発するのがやっと。



もしかしたら落ち込んでるのかもしれない。


ただそれだけを考えて突っ走った結果が今のコレ。


隣りにいる猛司は落ち込んでるどころか、清々しくさえ見えて来てしまって。





反面




彼女との幸せを願ったはずの猛司は別に好きな人を作ってて。


彼女との幸せを願うからこそ別れた私の選択は自己満足だった事を思い知らされ



どちらかと言えば



今、私が落ち込みそうだ‥。





「もしかして‥


心配してくれた‥とか?」



私の顔を猛司が覗き込む。


ふわりと向ける笑顔。


私が1番大好きな笑顔のはずなのに‥



なのに、なんだろう。



今はこの笑顔が無性に腹が立つ。










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