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彼女は俺が掴んでる腕をじっと見ながら



「好きな人なんか聞きたくない‥」



小さな小さな声でボソッと呟いた。


その声は公園で遊ぶ子供達や周りの騒音にかき消されそうなくらい小さな声。



大抵の人は絶対聞き取れてないだろうと思うくらい小さな声。




でも



俺は彼女の声はどんなに小さくても聞き逃さない。






“好きな人なんて聞きたくない”





彼女のこの言葉で俺の中で何かがはじけた。




その表情でそんな事言われちゃうと少しだけ期待しちゃうよ？




もしかしたら




俺の事、全く興味ないわけじゃないのかな？



って。





俺、もう





止めないよ？