テキストサイズ

Pour mon cher -涙の先に-

第53章 戸惑い

「てか、迷惑だから!」



猿の如くキィーキィー鳴く美鈴と、犬のようにワンワン吠える先輩を取り敢えず静かにさせて。




「ストーカーじゃなくて、俺が愛ちゃんを知りつくしてるからだもんねー♪」



なんて言いながら少し伸びた前髪を掻き上げながらふわりと笑う先輩の仕草が何だか色っぽくて





思わず、キュン。




「愛ちゃん、それ何飲んでるの?」


不意に聞かれて。


「キャラメルラテですよ?」


「ふーん」



先輩は私のラテをさりげなく一口飲んで



「甘っ!」



ペロッと舌を出して苦笑いさせる先輩が何だか可愛く見えて。



自然と笑みが零れる。







ストーリーメニュー

TOPTOPへ