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Pour mon cher -涙の先に-

第54章 打ち明けられる想い

「落ち込んでなくて良かったなぁ‥と」



少しオドオドしながら俯き加減で話す彼女。



「へ?」

「え?」




‥・・落ち込んで‥?



戻りたいとかそんなんじゃなくて?



「それだけ?」



思わず聞いてしまう。



「それが気になったから話したんです‥」


凄く彼女の事好きだったの知ってるからって話す愛ちゃんの優しさが凄く俺を温かく包み込む。



俺は試すような聞き方をしてしまったのに‥・




いつも、そうやって人の事ばかり心配してんのな。君は。





そんな君が‥愛しくて仕方がない‥。




俺はそっと彼女を抱き締めて彼女の温もりを堪能。



ぎゅっと力を入れれば、彼女もぎゅっと返してくれる。




この時が‥止まってしまえばいいのに‥。




「好きだよ」






ううん。





本当は‥愛してる。




そう伝えたいけど、照れ臭くて言えない俺はやっぱりヘタレだな・・。

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