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Pour mon cher -涙の先に-

第57章 聖なる夜と指輪とストラップ Ⅱ

そっと目を閉じて今日1日を思い出す。



真っ先に浮かんだのは、先輩でも猛司でもなく




猛司の横に居た彼女。




途端



胸が誰かに鷲掴みされるような痛みに襲われる。





“ゴンを誰かに取られちゃうかも‥”




美鈴の言葉を思い出して、更にぎゅぅっと痛くなって

思わず胸を押え、体を横に向け丸くなる。




猛司の事が好きだと気付いた今、

それは余りにも辛い現実。




でも、その気持はいまの私にはただの我儘でしが過ぎない。



だって



私は先輩の【彼女】なんだから‥。










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