夏の秘密
第39章 風太の場合
義母「母親の私が風太の顔、見間違える
わけないでしょう」
夏「母親…」
風太「…」
義母「髪形変えたのね、うんっ、やっぱ
り風太にはそういう髪の方が似合うわね
若い頃のお父さんにそっくり」
風太「…」
夏「風太…」
風太の家庭環境
詳しく聞いた事はないが
今の風太の様子から普通ではない事がわ
かった
普通ではない
彼女は母親であって母親ではなかった
母親である前に女だった
風太に
息子に対する話し方、接し方が
母親ではなく
女だった
太一「ママ」
義母「ちょっと待って、ねぇ立ち話なん
だし少しお茶しない?」
風太「…でも」
義母「いいじゃない、行きましょう」
風太「!?」
返事も聞かず
風太に腕を絡めると
夏を無視し風太を強引に連れて行こうと
した義母
トラウマからか
固まってしまい動けない風太
言葉を発する事も出来ずされるがままだ
った
風太「…」
夏「風太…」
そんな風太を見るのは初めてで
夏は思わず…
夏「やめて下さい!!」
義母「何」