夏の秘密
第39章 風太の場合
風太「…」
夏「…」
お互い何も語らず
公園のベンチに座っていた
風太の体は恐怖心からか今も震え
顔色は青ざめていた
夏「…」
風太「…俺の…初めてだったんだ…」
夏「えっ…」
風太「義理の母親…母親が俺の…俺の初
恋で初めての相手だった…」
夏「…」
風太の告白
その内容は辛く悲しく
信じられない、信じたくはない
だけど本当にあった
風太の身に起きた真実の話しだった
それは数年前
風太が中学三年生の頃…
風太「ただいま」
義母「お帰りなさい」
風太「あれっ父さんは?今日は早いって
聞いてたけど…」
義母「急な残業だって、サラリーマンは
大変よね」
風太「ごめんね、父さん仕事人間だから
残業ばっかで…」
義母「風太がいるから平気よ」
風太「本当に?」
義母「ふふっ、本当よ」