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夏の秘密

第9章 好意



勇助「あっ、夏美さん!!」

夏「勇助さん、すいません遅くなって…
時間、大丈夫ですか?」

勇助「ギリギリ」

夏「良かった、急ぎましょう」

勇助「うん」


デート当日
二人は駅前で待ち合わせし映画館に向か
った
お互い、そんな気はなかったが
二人の姿はどっからどう見ても恋人同士
だった


勇助「アクション好きなの?」

夏「はい、兄の影響で」

勇助「いいな、俺一人っ子だから兄弟の
いる人ってうらやましくて」

夏「兄弟…あの」

勇助「何か食べる?」

夏「えっじゃあ…ポップコーンを」

勇助「わかった、ちょっと待ってて、俺
買って来るから」

夏「…ありがとうございます」


勇助の優しさ
それは夏ではなく夏美に向けられるもの
目の前にいるが存在しない夏美
理由が理由だったが
勇助の事を騙している事に変わりなく
申し訳なさからか夏の心は
辛くなった


夏「…」

男①「お嬢さん?」

夏「…!?」

男②「一人?かわいいね」

男①「良かったら俺達と遊ばない?」


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