悲歌慷慨
第18章 6月27日
アナタに聞いてもらいたい
アナタに読んでもらいたい
アナタに唄ってもらいたい
アナタに信じてもらいたい
一本の鉛筆があれば
私はアナタへの愛を書く
一本の鉛筆があれば
戦争は嫌だと私は書く
アナタに愛を送りたい
アナタに夢を送りたい
アナタに春を送りたい
アナタに世界を送りたい
一枚のザラ紙があれば
私は子供が欲しいと書く
一枚のザラ紙があれば
アナタを返してと私は書く
一本の鉛筆があれば
8月6日の朝と書く
一本の鉛筆があれば
人間のいのちと私は書く
「一本の鉛筆」