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乾いた空

第4章 四章





結局、
例の男性には会えなかった。

あんなに雨が降っていたなか聞いていたので、私の聞き間違えであろう。

……と言うより、私の願望だったのかもしれない。

無理心中するよりも殺されたほうが楽だと思っていたから。

私の勝手な願望………


私もあの一匹の冠鷲のように羽ばたけたら……
















私の身は空に飛ぶかのように軽くなっていた。




何だか
いきなり追い風が強くなったような気がした。




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