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乾いた空

第6章 五章ー2





その後
先程来たヘリが見ていたのか、やっと救助のヘリが来ては傷口を応急措置したが……


彼の意識はもうなかった。



ギュ……


私は思わず彼からもらったユウキの名前が入った血の付いた通帳を握り閉めていた。


助かってほしい気持ちもあるが、もう手遅れ……こんなに苦しまずに早く楽になってほしいと思う自分が大きくなっていた。


私も救助のヘリで病院へ搬送された。




その間、
苦しそうでも何でも無く、死んだように彼の意識はないまま……



朝日が残酷な眩しさで1日の始まりを告げていた。




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