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そのティッシュをよくよく観察して見ると、血が付いていた。

血ぃ？！

「んぅ…ふにゃふにゃ…んん？」

Nagは私の首元からチラッと横目で、視線を向けた。

またその顔がもの凄くセクシーのなんのって。

いかんいかん、また鼻血が出るぅ。

「はれ？…俺…寝ちゃったのか…」

と、眠そうな顔をして辺りを見渡した。

「あの、あの…私、鼻血出しちゃったみたいで、すいません」

「そうそう、そうなんだよ。君、鼻血出して廊下で気絶してたんだからね？覚えてる？」

Nagはそのままの体勢で、ジッと私の顔色を見つめる。

「なんとなく…」

「全然戻って来ないって話になって、俺慌てちゃったよ。そしたらって感じで。…あまりの激しい現場で…のぼせちゃったかな？」

とNagは私の頬に手を添えた。

やだ…ドキドキしちゃった。

こんなにNagの身体の感触を感じながら、優しい言葉を掛けてもらえるだなんて。

こんな、どうしようもない私に。

「うん…男の子じゃないから、最後まではまともに見れませんでした…せっかく招待してくれたのに、無駄にしちゃったな…ごめんなさい」

Nagは私の言葉に、穏やかに頬杖を付いて笑った。

「妄想して文書にまとめていくワザも大切だけど、身体と心に感じる感覚を素直に文書にまとめる事も大切な事なんだと俺は思っただけ。君はまだその官能的なモノに対する免疫力が、甘いんだよ。想像以上にね」

何気に、ちょっとまたバカにされてるとか。

「官能の意味、分かる？」

「ごめんなさい、まだ調べてません」

私の隣りでNagはまるで、添い寝するようにして語りかける。