テキストサイズ

迷路…俺の場合 (Ver.N)BL表現有

第14章 ぷりん


俺は

メールの送り主が
マシロだとわかると
すぐに
店の外に飛び出していた



そんな

気にすること
ねーんだけど



急いで
出てきたわりには

ちょっと
ためらいながら
俺は
受信メールを開いた。





「プリンの賞味期限は

今日みたいです」





クスッ




あいつ…。




プリンのこと…





プリンのこと
気にしてて
くれてんだ…


それがなんか

うれしかった。



どうしよう…




返信。




なんて
返信すればいい?



てか


返信した方がいい?





ガラガラ…



「ユウヤ、帰るぞ」



俺がそんなことを
迷ってると
神島さんが
店から出てきてしまった



「女か?(笑)」



「ま、まぁ…」



「返信したのか?」



「え?…」



「早く返信しねーと
女は逃げちまうぞ?」



そ、そうか…


そうだよな…



「どした、らしくねーな」



「そう…っすか?」



「お前なら

もう返信しましたよ
会う約束もしました

ってな
俺がそんなこと言う前に
やってたろ?」



だよな…(苦笑)



「本気だな」



本気?



「ま、頑張れや、な?」


そう言って
神島さんが
俺の背中をたたいて

ちょっと笑いながら
じゃあなって感じで
手をヒラヒラさせた



「神島さんっ!」



「ん〜〜?」



マンションの方へ
歩いていた神島さんが
足を止めて
俺を振り向いた



「女は…


女はサプライズ
好きっすよね?」




「あはは(笑)

大好物だろーよ〜」




そう言って
笑う神島さんの目尻が

やけに
優しくて


ちょっと
ヒゲを触る仕草が

大人で





俺より
ちっちぇー神島さんが




めっちゃ
デカくみえた




「ユウヤ」



「………」



「お前はな
ウジウジしてんのは
似合わねーぞ〜

じゃ、また明日な〜」





そう言って

俺に背中を向けた


ストーリーメニュー

TOPTOPへ