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迷路…俺の場合 (Ver.N)BL表現有

第3章 マシロ

いつものテストなら
ユウヤを立たせて
シャッターを切る


わざわざ

カメラ目線に
させたりはしない


明度を測るだけだ




俺は

いつもクールな
マシロが
ちょっと照れるのが
おもしろくて


シャッターを切ったんだ





不必要なものは
すぐに消すことのできる
デジタル


とくに
気にすることもなく


マシロが
カメラに目線を向けた瞬間に
シャッターを切った




あぁ・・・

リアルって
こーゆー顔なんだよな・・・




マシロは
真っ直ぐに
カメラを見ていた



マシロは
顎を上げて
口を少し開いたまま

上目づかいなんてせずに

真っ直ぐに
俺を見ていた




その
黒い瞳に吸い込まれるように

俺は

マシロの瞳に
ズームして



もう一度
シャッターを切った




まつ毛


長いな




少し長めの前髪で
いつも
隠れていたが



まつ毛が長くて
ふさふさしている
マシロの瞳は
黒目が大きくて


子供のようだった




カラコンも
入っていない



真っ黒な瞳




いつの間にか

俺はその瞳に魅かれて





何度もシャッターを



切っていた



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