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切ない関係

第13章 本当は。


そう言い放った先生の目は倉石くんを睨んでいて、あまりの怖さと張り詰めた空気に息をするのもやっとだった。

倉石くんは一瞬ビックリした表情をしたけれど、やがて目には涙を浮かべて流すのを耐えて口を開いた。

「僕だって!僕だっ、て…本気なんだよ?なのに…なんでこいつなんだ!先生じゃないかっ…」

半ば叫んでいるように言った倉石くんはその場にしゃがみ込んでしまった。

俺はいてもたってもいられず先生の「あっおいっ!」って言う言葉を無視して倉石くんに駆け寄って体を抱きしめていた。

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