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執事~執事に翻弄されてみない??~

第22章 *キミとはもう"逢えない?"

*




ごめんね、僕に"名前"なんてないんだ






蒼『……もしかして自分の名前、わからない?』




こくんと頷く。





蒼『じゃぁねー、李紅(リク)なんてどう?!』



ニコニコ顔で僕に微笑みかける蒼さん。





李紅…か。






李紅『――…りが……』






蒼「んー??」



あ、もしかして気に入らなかった?!


とあたふたする彼女





伝えなきゃ。ちゃんと。





李紅『……ありがと…う…』





今にも消えかかりそうな声で言う。



だが、それはちゃんと彼女の耳に届いていたようだ




蒼「いえいえっ! ありがとうなんて照れるなぁー!」



あははっと笑う彼女




笑い方なんてとっくの昔に忘れた僕






真逆の存在










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